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学園長の子育てポイント2016/05/19 更新

メディアが危ない!

 

 私は地域の幼・小・中学校の学校評議員をしています。学校園の運営についてアドバイスをする役割です。その会で子どもたちがメディアと頻繁に接触していることが問題になりました。一日2時間以上接している子どもが相当数いるのです。それが人間形成や学業成績に影響しているらしいのです。調べてみると大変なことが分かりました。

 まず最新の脳の研究から分かったことです。文章を書いている時の脳は、全体が活発に活動しています。しかし手と目を使ってゲームをしている時の脳は、視覚部以外は全く働いていません。実体験と映像体験でも同じような結果が出ました。実際に蛍を見ている時には、脳は活発に活動していましたが、テレビで蛍を見ても脳は活動しませんでした。
 脳は活動することによって発達します。脳の形成過程にある子どもの時期に、長時間メディアに接していると脳は十分に発達することができないのです。またある時期(臨界期)までに発達できなかった脳は、その後いくら訓練を重ねてもうまく発達しないのです。
 更にメディアに接触している間は、脳の中で人間らしい活動をつかさどる前頭前野という部分は全く活動しませんでした。前頭前野は感情をコントロールしたり想像力を発揮したりするところです。その結果いわゆる「きれやすい」子どもになる可能性が高くなり、人間性形成上にも問題があることが分かりました。またテレビなどの内容には、暴力的であったり、悲惨な映像など、子どもの心の形成上あまり好ましくないものも頻繁に出てきます。
 眼の問題もあります。テレビ画面のような平面を見ていると、立体視力がなかなか育ちません。これはIT眼症と呼ばれ距離感がつかめないのです。また高輝度の画面を長時間見ていると視力も悪くなります。

 テレビ放送が始まって60年以上経ちました。テレビやビデオ、パソコンやネットに囲まれて育った世代が親になり、赤ちゃんへの授乳をテレビを見ながらメールを打ちながらしたり、スマホやゲームで子守(電子ベビーシッター)をさせたりするような場面も見られることがあります。またせっかくの夕食後の団欒の時、会話がなく、各自がそれぞれのメディアで遊んでいるようなこともあります。メディアは、親子の愛着形成を阻んだり、子どもの身体や心、言葉の発達を阻害することもあるのです。

 メディア漬けで育った子どもは、次のような行動が見られるそうです。
 表情が乏しい。指さしができない。視線があいにくい。呼んでも振り向かない。テレビを消すと嫌がる。テレビの子どもは喜ぶが、生身の子どもをこわがる。コミュニケーションがとりにくい。癇癪が激しすぎる。言葉が遅い。言葉はしゃべるが会話にならない。奇声を発する。かん高い裏声でしゃべる。おもちゃを触ろうとしない。おもちゃを並べる遊びを繰り返す。汽車かミニカーでしか遊ばない。多動すぎる、次から次へと遊びが移る。段差を見えないかのように真っ直ぐ歩く。

 この危機的な状況を心配して、2004年に小児科のお医者さんのグループ「日本小児科医会」が、「子どもとメディアの問題に対する提言」を出し、注意を勧告してくれています。5つの提言の要旨は次のようなものです。
 ①2歳までのテレビ、ビデオ視聴は、早期教育ビデオも含め控える。
 ②授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめ、団欒にする。
 ③すべてのメディアへ接触する総時間を制限し、ノーメディアデイをつくり実践する。
 ④子ども部屋には、テレビ、パソコンは置かない。ゲーム機を与えない。
 ⑤家族でメディアを上手に利用するルールをつくる。

 良いとされている早期教育テレビも含め、あふれかえっているメディア世界の中で、今まさに親としての賢い選択と行動が問われています。テレビを消して、親子で自然の中を散歩したり、外遊びをしましょう。パパの膝の上で絵本を読んでもらいましょう。目と目をしっかりと合わせ、楽しいおしゃべりをしましょう。子育ては最高の幸せ時間です。思いっきり楽しみましょう。
                                                     ( 建 治 )

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