『幸福』について
昔から人間は幸福(幸せ)になるために、頑張り生きてきました。たくさんの哲学者が幸福について論じ、最近では統計的、精神医学的な調査・研究も進んでいます。今月は人生の目的ともいえる『幸福』について考えてみましょう。
『幸福とは』どんなものでしょうか。どんな時に幸福を感じるでしょうか。
お風呂に入ってリラックスしている時、おいしいものを食べている時、笑っている時、美しいものを見ている時、好きなことをしている時、思い通りになった時、好きな人と一緒にいる時、愛し愛されていることが実感できた時などでしょうか。
幸福とは『心の満ち足りた状態』『持続的な精神的な喜び』のことです。では、心の満ち足りた状態とは、どのような時にもたらされるのでしょうか。1980年代から幸福についての心理学的・精神医学的な研究が盛んになりました。そして日本などでは幸福は経済的な豊かさとは関係がないこと。幸福には、婚姻状況と信仰心が関係していて、個々人のものの考え方(内的特徴)が、幸福感を決めることがわかってきました。幸福感を持っている人に共通する内的特徴は、『自分自身が好きである。』『主体的に生きている感覚を持っている。』『楽天的である。』『外向的である。』ことだそうです。私は、これに『自分の命を確信している。』『愛し愛される人がいる。』『生き甲斐がある。』ことも大きな要因だと考えています。まとめると幸福は、①自分自身が好きで、主体的に生きている ②自分の命を確信している ③愛し愛される人がいる ④楽天的で、生き甲斐がある時に実感できると考えられます。
また、別の調査では、「感謝すること」「他人に親切にすること」が、幸福と深い関係があるとの結果が出ています。「感謝すること」は、自分の健康状態も良くするとのことです。
幸せになるためには、上記のことが達成できればいいのです。楽しいことをして、よく笑うこと。健康に気をつけ、食事・環境・生活リズムを大切にすること。損得を考えないで家族や隣人を愛すること。みんなの役に立つ生き甲斐を見つけて実戦すること。ありがとうの言葉をたくさん使うこと。他人に親切にすること。これができれば、自分が大好きになれます。
お子さんと一緒に、幸福ぐせをつけ、幸せいっぱいの人生を送りたいものです。 ( 建 治 )