基本的しつけ(躾)の大切さ

 しつけ(躾)とは、「子どもに礼儀作法を身につけさせること。生きていくうえの決まり(ルール)・約束がわかるようにすること。うまく自立できるように助けになるもの。」です。躾は親の仕事で、これができていないと子どもは一生苦労します。躾について考え、効果的に実践していきましょう。

 躾の時期は、胎児期・生まれてすぐからが最も効果的です。しかし気がついた今が一番の好期です。躾の状態をチェックし、修正しながら取り組みましょう。それが子どものために最良です。

 躾の基礎となる大切なことは、次の3点です。

 ①他人とのコミュニケーションがとれること

 ②自分の衝動を抑えることができること

 ③他人のことを思いやることができ、周りと協調できること

 「①他人とのコミュニケーション」は特に大切で、原点は両親とのコミュニケーションです。スキンシップや愛情のこもった言葉がけをすると心を開き、他の人ともコミュニケーションができるようになります。両親の働きかけに一貫性があることが重要です。規則正しく接することから、子どもは決まりごとを知り、記憶力のよい子、賢い子、我慢のできる子になります。気まぐれな接し方をすると、短気で我慢のできない、賢くない子になりがちです。

 

 躾には次の3つの内容があります。

 ①基本的しつけ  ②精神的しつけ  ③社会性の躾

 

 今回は「①基本的しつけに」ついて簡単に書きたいと思います。

 (1)食べること

   食べることは命をいただくことです。「いただきます」「ごちそうさまでした」のあい  さつを大切にします。子どもはお腹がいっぱいになると食べるのをやめて遊びはじめ  ます。その時が食事の終わる時です。あまり食べないのは、外で十分に遊んでいない  か、甘いおやつを食べているからです。おやつの時間と内容を検討して下さい。食事  は、家族で会話をしながらすると楽しいものです。テレビを見ながらの食事はやめま  しょう。2歳半になったら、箸を使わせましょう。食事のマナーは、大人の真似をす  ることからです。親が実際にしてみて、教えましょう。食事の準備や片付けは、楽し  いお手伝いとして親子で一緒にしましょう。

 (2)排泄すること

   トイレを恐がらずに、一人で排泄できるように、おまるなどを使って練習させまし  ょう。時間をみて声かけをするのもいいです。おもらしをするのは普通です。何度も  失敗して、上手になります。できたことを誉めて、自信を持たせてあげましょう。ト  イレ掃除を一緒にしましょう。

 (3)着ること

   2歳になると一人で脱ぐことからはじめます。脱いだものを入れる場所を教えてあ  げましょう。肌着、パンツなど簡単なものから自分で着られるようにします。できる  だけ親が手を出さず、一人でできる喜びを味あわせてあげましょう。

 (4)清潔にすること

   1歳から自分で手を洗うことを、習慣化しましょう。2歳になると時間をかけ、指  と指との間、手の甲などを洗い、手を拭くこと、うがいも練習しましょう。

 (5)安全(命を守ること)

   自分の命を守る訓練です。道路遊びはしません。道路に飛び出しません。横断歩道  は上手にわたります。危険な場所、動物、道具などもその都度、教えましょう。

 

 我が子のしつけをチェックしてみて下さい。充分でないことがあれば、親子で一緒に実践しながら、補っていきましょう。

                                                                                                                             ( 建 治 )