夏休みは家業のお手伝い!

 私は20代・30代の若者とよく話をします。みんなすごくいい青年で申し分ありません。ただ、すごく気になり、心配しているのは、多くの若者が仕事を転々と変わっていることです。同じ業種の中で高みを目指して会社が変わるのは理解できますが、まったく異なる業種の仕事に変わっているのです。もちろん正社員ではなく非正規社員で低賃金です。すごいストレスをかかえながら、家族のために長時間労働に耐えています。

 

 親の仕事は、『子どもを守り、愛を伝え、幸せな自立ができるように導き、確認すること』です。我が子に幸せな自立をさせるための大切なポイントは、我が子の経済的な自立(職業)を計画的・継続的に幼児の時から指導・応援することです。

 30才の我が子の生活をイメージし、そのための準備を今からするのです。専門職で、ゆとりがあり、それなりの給与をもらい、周囲から認められ、休日には家族で楽しく過ごしている姿です。仕事探しは、大学を卒業する時にするものではありません。仕事探しは、幼児・小学生の時から体験的にしていき、その道のプロを目指し、プロになるための能力と技能・資格を取るために学校を選ぶのです。

 

 この夏休み、まずは家業のお手伝いを体験させてあげて下さい。家業とは、お父さんやお母さん、おじいさん、おじさんなどがしている仕事です。会社勤めの場合は、その業界です。家業には地盤があります。看板があります。秘密のノウハウもあります。業界の将来性もその対処方法もわかります。その道のプロになり、経済的な自立ができる一番の近道なのです。更に素敵なことに、お父さん、おじいさんが先生なのです。一番簡単なことから、きちんと愛情をもって教えてもらい、練習させてもらいましょう。少しできたら誉めてもらいましょう。できることが増えると自信になります。この自信をてこに、更に能力を伸ばしていきましょう。小学校の高学年になると一人前の能力を身に付けてきます。

 

 今年の夏休みはお父さんの家業を体験してみましょう。本人があまり喜ばないようならお父さんの家業はしばらく棚上げです。来年は、お母さんの実家の家業の体験をしてみます。それもあと少しなら、おじさんの家業の体験です。我が子の特性・興味を見ながら、ツボにはまるまで、親子で天職の仕事を探っていきましょう。仕事を転々と変わるのは、幼児・小学生の時にするものです。この天職の仕事探しこそが、可愛い我が子の自立に向けての、親の一番大切な仕事なのです。

                                        ( 建 治 )