未来を切り開く家族会議

 日差しが強くなり、春が実感できるようになりました。3月は年度の締めくくりの月です。4月からの新学期は、クラスの仲間や先生が変わり、精神的に不安定になりやすい時期です。今の時期(3月)に今年度の締めくくりをして、来年度に向けての展望をつくりましょう。新しい年度をスムーズに迎えることができ、ゆとりを持った生活ができます。

 

 意欲を高め、やる気を育てるためには、自己肯定感(自分は優れていて、いろんな事ができるというプラスの意識)を高めること、そして、これから先、何をすればよいか具体的な取り組みがわかっていることが大切です。そして意欲を継続させるためには家族のみんなが個々人の内容を理解し、応援しあうことが大切です。そのために、この時期に楽しく、みんなを伸ばしあえる家族会議を開催しましょう。家族の笑顔を増やすイベントだと思って気楽に取り組みましょう。

 

 まずお父さんとお母さんで下準備の会議(話し合い)をします。子どもがこの一年でできるようになったこと、子どもの得意なこと、好きなこと、輝いている時のことを具体的に書き出します。将来子どもがどのようになったら良いかをイメージし、書き出します。応援してあげたらいいことも考えます。自分たちのことも考えて書き出してみましょう。

 次に家族会議の日を決め、子どもたちやおじいさんおばあさんに期日と内容を発表します。みんながそろう休日の夕方が最適です。時間は30分程度で、終わったら、いつもより豪華な楽しい食事会をします。会議の内容は、この一年できるようになったこと、来年度してみたいこと、その具体的な計画、将来の希望を各人が発表します。司会はお父さん、記録はお母さん、あとの食事の準備は○○と役割を決めて伝えます。

 

 いよいよ家族会議です。まずお父さんから発表します。発表後は全員から意見を言ってもらいます。良いことを言うことにし、皮肉や悪口は言いません。この会議は、やる気を育てる会議です。次はお母さん。そして子どもたちです。大きな子どもから始めます。本人が気づいていない良いことをたくさん指摘して誉めてあげましょう。得意なこと好きなことを更に伸ばし、将来へと繋ぐ道筋を示してあげましょう。来年度してみたいことも、総花的に取り組むのではなく、好きなことなどに絞り、ゆとりをつくってあげましょう。遊ぶことも取り組みに入れます。子どもの後は、おじいさん、おばあさんの番です。

 

 会議の記録は、個人ごとにまとめ、紙に書いて、台所に貼り、毎日見えるようにします。子どもたちは、自分ができることがたくさん増え、成長していることを実感し、自己肯定感が高まります。これから自分が取り組んでいくことが明確になり、毎日少しずつ努力します。その毎日の努力を家族みんなで応援し、誉め合います。毎日の取り組みは、必ず素晴らしい成果をもたらします。家族みんなが自信に満ち、笑顔いっぱいの楽しい年になります。

 ポイントは、楽しい家族会議を企画し、実施することです。子どもたちのため、自分たちのためにも、ぜひ実行してください。                            (建治)