精神的しつけ(躾)
しつけ(躾)とは、「子どもに礼儀作法を身につけせること。生きていく上の決まり・約束がわかるようにすること。うまく自立できる助けになるもの。」でした。そして、躾は親の仕事で、これができていないと子どもは一生苦労します。
躾の基礎となる大切なことは、次の3点でした。
①他人とのコミュニケーションをとれること
②自分の衝動を抑えることができること
③他人を思いやることができ、周りと協調できること
そして、躾には次の3つの内容がありました。
①基本的しつけ ②精神的しつけ ③社会性のしつけ
今回は「②精神的しつけ」について考えてみたいと思います。
⑴我慢すること
意志の強い子どもとは、我慢のできる子どもです。苦しいこと、辛いこと、痛いことなどに耐え、我慢することを学ぶことが大切です。公園のブランコなどで順番を待つこと。欲しいお菓子はルールを作って買ってもらうこと。おもちゃは欲しいと言ってもすぐには与えないこと。食事の前のお菓子を我慢すること。夜、寝る時間にもっと遊ぶとだだをこねた時も、きちんとお話をして、我慢ができること。そして我慢ができたときは、力一杯誉めて、抱きしめてあげましょう。『自分の欲求を抑えて我慢できる人が強い人』だと教えてあげましょう。我慢を教えることは、厳しさを教えることで、粘り強く努力のできる子どもを育てることになります。
⑵親切にすること
親切とは、他人への思いやりを丁寧にすることです。親切にされた人は、笑顔になり感謝してくれます。暖かくて優しい言葉が満ち溢れ、心の交流が始まります。そして知らないうちに親切にしてもらえます。親切の心はグルグルと渦になって回転し、みんなを幸せにします。まずは親が周囲の人に親切にして子どもに見せてあげましょう。そして具体的に何をすれば良いのか教えてあげましょう。お客さんにお茶を出してあげたり、肩たたきをしてあげたり、お友達におもちゃを貸してあげたりしてみましょう。親切にした見返りを求めてはいけないことも教えましょう。
⑶正直なこと
正直とは、心が正しく素直なこと、いつわりのないことです。嘘をついたり、ごまかしたりすることが悪いことを教えます。正直に生きていれば、お日様(神様)が見守ってくれて、ご褒美をくれることを話してあげましょう。悪いことをした時は、『ごめんなさい』とあやまることを教えます。自分がした悪いことを正直に話し、あやまれた時は、抱きしめて、正直なことを力一杯誉めてあげましょう。
⑷従順なこと
小さな子どもは分別がつかず、善悪の判断も正しくつけられないので。理屈抜きに親に従う従順さを身につけさせましょう。そのためには、0才~3才の反抗期に、親が甘くなって負けてはいけません。毅然とした態度で愛情を持って接することが大切です。
⑸感謝すること
『ありがとう』という言葉は、魔法の言霊で幸せへのパスポートです。どんな時にでも気軽に『ありがとう』と言える習慣をつけてあげましょう。親切にしてもらった時、抱っこしてもらった時、誉められた時、遊んだ時、食事の時、夜寝る時など、いつも感謝の心で生活していると幸せがやってきます。
精神的な躾は、幸せな人生を送る基礎となる習慣です。子どもだけでなく親子で一緒に実践しながら、幸せで笑顔いっぱいの生活を送りましょう。
(建治)