オーストラリア研修

 今年も8月19日(土)から26日(土)までの8日間、11人の子どもたちとオーストラリア・ケアンズに研修に行ってきました。今年で2回目になる研修ですが、本当に多くのことを学んで帰りました。
 まずは英語という国際言語です。ホームステイ先ではもちろん現地の家族と英語で話します。一緒に食事をし、遊び、くつろぎ、外出し、テレビも見ます。お弁当のお礼を言い、あれがいいと注文したりもします。一緒にホームステイをしている友だちとは日本語で話をしないように指導しています。学校ではもちろん英語で授業を受けます。ただ日本語の授業では、正しいかどうかの点検係・先生になったりしたそうです。放課後、語学学校に帰りホームステイ先の両親が迎えに来るまでの間、いろんな遊びをしますが、語学学校の中は英語以外禁止です。昨年は遊んでいてつい日本語が出て叱られた子どももいましたが、今年は大声で英語で遊んでいました。すべてが英語環境の中で4日目くらいになると、子どもたちは英語で担任の先生に教材を要求し、指示もきちんと聞けるようになり、授業についていっていました。子どもたちの語学の順応力は本当にすさまじいもので、七田真先生が語学学習は幼児から小学生までが鍵ですと言われていたのを実感しました。しかし、基になっているのは、三鈴学園の英語教室での学習の積み重ねです。英語教室で学んだ英語が生きたものになっていくのを目の当たりにしました。還暦を過ぎた私(建治)ですら聴いて少しずつ解るようになり、たどたどしく話せるようになっていきました。語学を伸ばすのは言語環境の力です。若ければ若いほど大きな力になることを今年も体感しました。
 次に人間関係の基礎、生きいく力がしっかり身につきました。『ホームステイ』は、家族でも親戚でも友人でもない他人の家にお世話になり、食事をいただき、風呂(シャワー)に入り、泊めていただき、弁当を作っていただき、遊びにも連れて行ってもらいます。ホームステイ先には業者から謝礼が支払われますが、非常に少額で、ほとんどボランティア活動です。この好意にどのようなマナーで接し、どうしたらいいのか。昨年の経験を元に子どもたちには学習・練習させてから行きました。①ホストファミリーの名前を覚えていき、名前で呼ぶこと。相手の名前を覚えるのが1番。友だち作りも同じ。 ②笑顔で大きな声で挨拶をすること。コミュニケーションの第一歩。 ③部屋をきれいに使うこと。スーツケースを開けっ放しにしない。ベットを毎朝きれいに整頓する。 ④ごはんを喜んでたくさん食べること。 ⑤部屋のドアは寝る時以外は開けておいて、リビングで過ごすこと。 ⑥食事や掃除の手伝いをすること。などなどです。
 オーストラリアに到着し、語学学校(SPC)で留学のオリエンテーションを受けました。三鈴学園の子どもたちが完璧に答えるので担当の先生が驚き、更に詳しい話しをしてくれました。『④ごはんを喜んでたくさん食べること。』についてです。一番おいしく安心して食べられるのは、日本のお母さんの食事です。ホームステイ先の食事は、最初は口に合わずおいしくないものです。しかしホストファミリーはあなたのために一生懸命においしいと思いつくってくれます。その食事をおいしそうに食べることは、相手を信用し、感謝することです。おいしくないものも、少し我慢をして喜んで食べることが、相手への感謝と思いやりであり大切ですよというものでした。そして11人の子どもたちは見事にホームステイをやり抜きました。この相手を気遣う能力は、日本国内はもちろん世界のどこに行っても人間関係を上手につくっていける基礎になる力だと思いました。
 また来年も子どもたちとオーストラリアに行きたいと思います。我が子の未来のためにケアンズ貯金を始めて欲しいと思います。                 (建治)