教え方の基本

 親の仕事は、『子どもを守り、愛を伝え、幸せな自立ができるように導き、確認すること』でした。幸せな自立ができるように、我が子に上手に教え、導く必要があります。教え方には、基本があり、学校園の先生も親も共通のものです。これをマスターすれば、自分も我が子もぐんぐん成長します。

 

 大切なことは、『教えたいことを明確にする』ことです。何を教えるのかを、「○○することができる」のように行動に結びつけて書き出すのです。「縄跳びをすることができる」「食事の後片付けをすることができる」「前日の夕方、次の日に学校園に行く準備をすることができる」「夕食後、30分の本読みをすることができる」などです。具体的に書いて台所に張ります。そしていよいよ実践です。

 

 まず子どもを抱きしめ「大好きだよ。愛しているよ。」と告げます。

 次に、親が教えたいことを楽しくやってみせます。おもしろいよ。便利だよ。役に立つよ。一歩大人に近づくよ、と価値を告げて、真似をしてやってみたいという気持ち(動機づけ)をつくります。

 そして、どのようにしたらできるのか、順序をおって、丁寧に教えます。やり方の順序やちょっとしたコツを分かりやすく、楽しく、明るい雰囲気の中で教えることがポイントです。

 次は実際にやってみる練習です。最初からうまくはできません。そのために練習をするのです。励ましながら何度も遊び感覚で楽しくします。大切なポイントは練習している時、できたこと、良くなったこと、努力していることを探し、精一杯褒めることです。できた!できた!と喜び、抱きしめます。うまくいかなくても、できたことを探して褒めるのです。褒められると、うれしくてなり、自信がつき、もっとやってみたい!という意欲がうまれます。注意すること、叱ること、短気やイヤミは禁物です。

 しっかり褒めた後で、うまくいかなかったところをもう一度、丁寧に教えます。そしてまた練習です。できたところを本気で褒め、抱きしめて喜びます。ポイントを定めて教えて練習、これが教えることの基本サイクルです。だいたいできるようになったら、次の課題です。

 

 子どもは必ずできるようになり、笑顔・笑顔のエンディングです。なかなかできなかったり、途中で子どもが嫌になったりするのは、親の教え方の問題です。焦らず、笑顔で、可愛い我が子のために再チャレンジしましよう。                       ( 建 治 )