天職の仕事探し

天職の仕事探し

 

 私はボランティアグループの若者達とよく話をします。みんなすごくいい青年で申し分ありません。ただ、すごく気になるのは、多くの若者が仕事を転々と変わっていることです。同じ業種の中で会社が変わるのは理解できますが、まったく異なる業種の仕事に変わっているのです。もちろん正社員ではなく、低賃金で、すごいストレスをかかえながら、家族のために一生懸命に長時間働いています。

 

 親の仕事は、『子どもの命を守り、愛を伝え、幸せな自立ができるように導き、確認すること』です。我が子に幸せな自立をさせるための大切なポイントは、我が子の経済的な自立(職業)を計画的・継続的に幼児の時から指導・応援することです。

 30歳・40歳の我が子の生活をイメージし、そのための準備を今からするのです。誰にもできないような独自の専門職につき、ゆとりがあり、それなりの給与をとり、周囲からも認められ、休日には家族と楽しく過ごしている姿です。仕事探しは、学校を卒業する時にするものではありません。仕事探しは、幼児・小学生の時から体験的に適性を見いだし、その道のプロを目指すために、学校を選んでいくのです。

 

 まずは家業のお手伝いをさせてあげて下さい。家業とは、お父さんやお母さん、お爺さんやお婆さん、おじさん・おばさんなどがしている仕事です。会社勤めの場合は、その業界の仕事です。家業には、地盤(ネットワーク)があります。看板(信用)があります。秘密のノウハウ(技術)があります。業界の将来性もその対処方法もわかります。家業を継ぐことは、その道のプロになり、経済的な自立ができる一番の近道なのです。更に素晴らしいことに、お父さんお母さん、お爺さんお婆さんが先生です。簡単なことから、愛情を持ってきちんと教えてもらい、練習させてもらい、誉めてもらうことができます。少しできるようになると、子どもの自信になります。この自信をてこに、更に能力を伸ばしていくことができます。

 

 最初はお父さん・お母さんの家業の内容を、楽しく遊びの要素を入れて体験させてあげましょう。本人があまり喜ばない、適性もないようなら、しばらく棚上げです。次はお爺さん・お婆さんの家業の体験です。我が子の特性・興味を見極めながら、ツボにはまるまで、親子で楽しく天職の仕事を探っていきましょう。仕事を転々と変わるのは、幼児・小学生の時にするものです。この天職の仕事探しこそが、親の一番大切な仕事で、とても楽しく充実した魂が喜ぶ活動です。

                                  ( 建 治 )